“どんな些細なことも、10年間欠かさずに続ければ、
その分野のエキスパートになれる”
たとえ、5分でも10分でも、積み重ねることの力は、
非常に大きいと感じます。
…でも、それがなかなかできないんですよね。
私の好きな将棋のカリスマ棋士、羽生善治さんも、
テレビ番組で、そんなことをおっしゃっていたと思います。
将棋でいえば、毎日10分でも欠かさず詰将棋をやれば、
棋力は確実に高まるらしいです。
ちなみに、私は将棋に対してはかなり劣等生です(苦笑)。
(清流出版将棋部の一員としては、そろそろ本気で取り組まねば…。
写真は、私より上級者の方々の対局盤面。ちょっと珍しい形)
スポーツや将棋など、競技あるいは勝負の世界は、
すぐに成果が出にくいのが特徴です。
いくら努力しても成果がでないと、凹みますね。
それに比べると、どちらがいい悪いではなく、
ランニングは基本的に非常に個人的?なスポーツです。
なので、練習の成果が比較的すぐに出やすい。
これは、100キロ挑戦の過程で私も実感しました。
小さな成果が、次の成果を生み、
やがてラストゴールである100キロ完走まで
押し上げてくれたと思います。
しかし、将棋や競技性の強いスポーツはなかなか
そうはいきません。
「努力は裏切らない」
この言葉を信じたいですが、なかなか…。
そして、これはそのままビジネスにも当てはまります。
「こんなに頑張っているのに成果がでない」
「やることなすこと裏目に出る」
…私も社会人として、非常によーくわかります。
仕事ってなんでこんなにうまくいかないのでしょう?
だからさまざまなビジネス書や心理系の本がたくさん
出るのでしょう。
もちろん、本書もビジネス書です。
ただ、多少違うのは、実際に読者にランニングをはじめとした
有酸素運動を習慣化することを強く勧めている点です。
そして、習慣化に関しては、
「続ける技術」(@石田淳)がばっちりバックアップしています。
(これは皇居。仕事前、昼休み、仕事後に走るのは、ストレス解消にも)
直接、ビジネスと関係がないから走る気にならない。
欲しいのは、ランニングの成果ではなく、
今日の売り上げ。
…その気持ちもよくわかります。
でも、成果が出にくい場所で闇雲に突き進んでも、
肝心の心身を病んでしまったり、
焦りから、状況を悪くしてしまうこともあると思います。
まずは、成果の出やすいランニングを習慣化し、
そこで「挫けない力=レジリエンス力」を養い、
さらに、内省の時間を持って物事の見方(認知)を
変えることができれば、
その成長は、必ずビジネスに成果をもたらすと考えます。
努力は非常に大切ですし、私も実は真面目な人間なので
結構好きです。
ですが、その方向性が間違っていると
成果はあまり出てきません。
だからこそ、まずはできることから手をつける。
一見、ビジネスと関係のなさそうなランニングを習慣化する。
そして成功体験を積み重ねることで、大きな「自信」と「経験」を
手に入れる。
もちろん、そこに挫折経験があっても、それはバネになるはず。
経験は、成功体験よりも挫折経験のほうが
より大きく跳躍するためには
より強いバネとなり、自分を客観的に見ることができる。
さらに同じ失敗を繰り返さないというシンプルな指針で
その人を支える糧になると思います。
一見遠い、ビジネスとランニング。
すでに、多くの方がこの相関関係に気づいて
ビジネスに活かしていることは、
例えば、著者の石田淳さんの例でも顕著ですね。