先日のベジタブルマラソンに参加したときのことは
前回のブログに書きました。
実は、走っている最中に気づいたことがあり、
それを今回は書いてみようと思います。
それは、確か2周目くらい、7、8キロ地点で
ふいに頭に浮かんだことがきっかけでした。
「あれ、ハーフマラソンなんて、正直、楽勝!なんて
考えていたけど、なんでこんなにツラいんだろう」
この疑問は、もしかしたら多くのランナーの方が、
本番を走っているときに脳裏に浮かぶ疑問かもしれません。
私の場合は、学習能力がないのか、
これまで、20回くらい大会に出てきましたが、
その度に、途中で同じことを思うのです。
そして、こう思います。
「あ、本番は練習の時より頑張って、自然とペースが速く
なるんだった。もっと覚悟して挑んでおけばよかった」
学習能力の欠如も確かにあるのですが、
マラソンを走り終えると、そのツラさについての記憶は、
充実感や安心感から、すぐに忘れてしまうのです。
これって、お産に似てますよね(笑)。
複数人子どもを産んだ方は、よくこう言われます。
「お産の時の痛みはそれは言葉にできないものだけれど、
二人目を産む時には、その痛みについてはすっかり忘れている」
人間って、なんというか逞しい!
で、私もマラソン大会の時に、いつも同じことを思うのです。
練習で頑張っているから、本番は楽勝!
こんな理論は、実は通用しない。
練習は練習、本番は本番なのです。
例外はあって、練習で本当に限界まで追い込むことができる人も
まれにいるようです。
私はボクシングが好きなのですが、鬼塚というスーパーフライ級の
元世界王者は、練習でいかに自分を追い込むか、
試合と同じくらいの苦しみをどこまで自分に課すことができるか、
を追求した非常にストイックなボクサーでした。
こういう人を、本物の天才というのでしょう。
ただ、私など凡人には、到底そのような境地には行けません…。
フルマラソンを何度か完走した、ウルトラマラソンだって
完走できた…その自信自体は悪いものではないのでしょう。
でも、ハーフにはハーフなりの苦しさがある。
距離だけで、価値を測ることなどあまり意味がないのかも。
だからこそ、自分を本当に追い詰めることができる
本番に常にチャレンジし続けることには価値があるのでしょう。
これは、マラソンに限らず、ビジネスにおいても同じなのでは
ないでしょうか。
ビジネスにおいては、常に本番です。
練習は、いわゆる新人時代の研修くらい。
一度、仕事を任されてしまえば、常に本番。
だからこそ、ツラい思いもします。
でも、その本番の積み重ねが、いつしか大きな経験となって
その人の血肉となり、意識しない間にビジネススキルとして
身についているものなのでしょうね。
まあ、あまり追い込み過ぎても、そこに楽しさがなければ、
それが趣味であれ、仕事であれ、幸福な状態とは言えないのでは
ないか、とも思いますが。
そんなことを走りながら、つらつらと考えていたのでした。
あ、でも、練習は必要不可欠!
これは、大会に出るための必要最低条件?です。