内容紹介
和食とともに半世紀を生きた料理人・笠原将弘。その人生を重ね合わせて、「これから」を考える。
無理しないごはんがいい。だから和食がしっくりくる。次世代に日本の食文化をつなぐ活動「和食給食応援団」への想いや、オリジナルの4レシピも収録。50歳の節目に、「日本人にとって和食とは何なのか」を考える。和食への思いを綴ったエッセイ。
目次
はじめに──和食が食べられる幸せ
其の一──毎日食べる和食のこと
和食って、なんだろう?
レシピ本に頼りすぎていないか?
出汁信仰にとらわれない
和食の「型」ってなんだ?
和食を支えているもの
和食が育んでくれる健康のこと
和食の強みはうま味にあり
カレーライスは和食なのか?
ふだんのごはん作りも発想転換でやっていく
子どもはわかりやすい味に反応する
多彩な味の経験は大切だが、それがすべてではない
其の二──挑戦! 和食給食応援団のこと
和食給食応援団は、どのようにして始まったのか?
若い栄養士さんも和食が苦手だった
和食給食応援団の献立作りの流れ
子どもが和食嫌いというわけではない
子どもと一緒に出汁を取る、味わう
店の出汁と家庭や給食の出汁は、まったく別物でいい
献立作りのヒントは不自由さ
時代とともに食卓の風景は変わるもの
修業時代の師匠の教え──「人の役に立て」
料理人は人を幸せにする仕事
知識の深さがおいしさになる
其の三──和食のこれから、和食の未来
和食の伝承は日本人全員が担うもの
和食のいいところが、ほかの国の料理をひきつけた
子どもたちこそ、未来の和食の継承者
和食を作り食べることが、環境にやさしい暮らし方になる
和食はとても経済的
言われたことだけやっていても面白くない
理由があるなら、厳しく叱って当たり前
人にもまれた経験が、料理をおいしくする
子どもには可能性がたっぷりある
出会いの喜びが夢になる
かっこよく、きれいな仕事をしたい
その年齢になって初めて見える世界がある
先行き不安なときこそ、チャンス
世界平和のために、料理ができること
カウンターから垣間見える人間関係
和食を通してチャレンジしたいこと
自分の和食を崩すとき
もっともっと、シンプルにしたい
四十七都道府県の和食全部を食べ尽くす
料理人はみんなやさしい
其の四──こんな和食、どうだろう?〈レシピ編〉
ウクライナの朝定「ボルシチ、鶏胸肉のキーウ風、パン」
東京の和食「ポテサラ寿司」
仲直りのごはん「豚しゃぶ鍋」
地球最後の日のごはん「和食の朝定食」
おわりに—和食を感じてみよう